アイスシルバーメタリックのアウディR8です。白や黒と並んでシルバーも代表的なボディカラーの一つですが、白や黒と違ってなぜかシルバーは似合う車種と似合わない車種があるように思います。このR8はシルバーがよく似合っていますが、メーカーや車種によっては年式以上に古く見えてしまう場合があるので、似合わないというよりはもったいないことになる、そんなシルバーです。
一方で、ボディカラーがシルバーの場合、まず傷や汚れが目立ちにくいというメリットがあります。これはそのまま日々のお手入れが楽ということも意味します。特に春先の花粉シーズンでは黒色ボディーな車が悲惨なことになっているのに対し、シルバーだと同条件下でも黒色ほどには目立ちません。もちろん実際には黒と同等の花粉をかぶってはいるのですが、目立たないのでせいぜい窓を拭くくらいでOKとなります。見た目の印象という不思議なもので、ボディの汚れが酷くない場合には、窓をピカピカにしておくだけで車全体の印象も綺麗に感じられます。逆に言うと、どれだけ塗装部分がピッカピカであっても、窓が汚れていたら全て台無しということでもありますが。また、シルバーにはボディの陰影を目立たせるメリットもあります。目立たせるというのは白や黒に対する逆説的な言い方ですが、少なくとも白や黒のソリッドがせっかくの陰影を台無しにすることが多いのに対し、シルバーは「デザイナーがクレイモデルをこう撫でたり、クレイモデラーがこう削りだしたりしたんだろうなー」らしきラインが見える気がします。
しかしさらにその一方で、シルバーにはまだデメリットがあります。下取り査定でやや不利になりがちなのはお約束として、曇天模様で車全体が目立たなくなってしまうことです。たとえば、雨が小降りの第三京浜を走行中、ミラーで後方を確認するとまるで空と道路との間に隠れてみせたカメレオンかというくらいに溶け込んでいることがあります。このとき、黒ボディの車両より目立たなくなるので面白いものです。私は自分と同年式同色の車両がすっかりカメレオン化していたのを確認して以降、昼間でも天気が悪ければ積極的にライトを点けるようになりました。ということで、結局はどの色にも一長一短あるわけで、最終的には格好良い可愛い素敵に感じた色をそのまま選ぶくらいが一番良いのかなと思います。さらに些細な願望を言うなら、街を走る車にもっと暖色系が増えればと思っています。暖色に乗ってない私が言っても響きませんが。
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