ゼンリンが開発した特殊調査車両「タイガーアイ」
ゼンリンの撮影車両「タイガーアイ」です。このタイガーアイはゼンリンが独自に開発した特殊調査車両で、3次元の地図データ用車両となります。ざっと見た感じでは、ルーフ上のレンズは少なくとも10個はあるでしょうか。ボディサイドには「ジオ技術研究所」「Tiger Eye 7号車」とあるように、ゼンリンの3Dマップ部門であるジオ技術研究所の撮影車両となります。
カーナビ用からゲーム・土地開発シミュレーションへ
3D都市モデルデータのそもそもの活用分野はカーナビでしたが、ゼンリンがこのデータをゲーム開発用に提供したところ大いに反響があり、現在では土地開発にも役立っているようです。ゲーム内のリアルな都市風景は実はこの撮影車両によるものだと思うと、このようなカメラカーがぐっと身近に感じられます。
この手のカメラカー・撮影車両の代表格といえば、
グーグルのストリートビュー撮影車両ですが、ストリートビューカーのカメラは
このような感じで、やはり違いがあります。
グーグルのストリートビューは交差点ではほとんど減速しませんし、とにかく全領域でスピードを出して走っていますが、ゼンリンのタイガーアイは非常に穏やかな運転をしていました。
地道にコツコツなゼンリン
一方で、ゼンリンはこのタイガーアイのような撮影車両だけでなく、ストリートビューから見放されたようなエリアであっても、ゼンリンの調査員が歩いてやってきて入念に調査しています。グーグルマップには掲載されていない住宅地図や膨大な施設情報など、本当には地道なマンパワーでアップデートされ続けています。
私が田舎も田舎に帰省中もたまたまゼンリンの調査員がやって来まして、「えっ、そこまで見るの!?」というくらい観察していました。とにかくちょっとした「表札」や「看板」の類を見逃さないようにしているようで、屋外倉庫に立ててあった表札について聞かれたときは驚いたものです。
このような地道なアップデートを何十年と繰り返している企業であることも考えると、何となく貫禄も感じてしまうカローラフィールダーです。
福岡ナンバーのゼンリン撮影車両
この撮影車両は福岡ナンバーだったのですが、ああひょっとしてと調べてみると、やはりゼンリンの本社は福岡県にありました。福岡県の方々にとっては当たり前のことかもしれませんが、ゼンリンが福岡県の企業だということを私は知りませんでした。福岡ナンバーで走り続けることにより、福岡ご当地企業としてのPRになっているのかもしれません。
ちなみに、レンズがたくさんついたタイガーアイですが、意外やドライブレコーダーがついていませんでした。立派なカメラを備えているので、必要ないといえば必要ないですが。
この記事へのコメントはありません。