レクサスLC500かLC500hのテストカーです。何度か遭遇したのですが、外観からでは結局LC500かLC500hなのかを判別できませんでした。画像のシャドウとハイライトを駆使して確認すると、カッターの奥に左右2本ずつの4本出しマフラーであることが確認できたので、これはもうV8のLC500だろう、さすがに3.5リッターV6で4本出しはなかろうと考えていたら、LC500hのコンセプトカーが4本出しとなっていたので、やはり結論が出ませんでした。
そんなLCですが、アメリカでは先行予約が始まっていてスペックもつまびらかにされています。こうしてテストカーとして走行中ということは、これは日本仕様の最終チェックといったところなのでしょうか。
LC500に思いを巡らすと、やはり今のご時世にNAエンジンという贅沢さが光ります。500馬力オーバーのどっかんターボ車に乗っている身としては切にそう感じます。全損した直6NA車のアクセルワークが今でも懐かしくなることがあります。といっても、速さこそ正義、トルクこそ正義な時間もあるので、結局は一長一短なのですが。そして、LC500は5リッター。トヨタでないと市販できなかったことでしょう。さらに開発陣インタビュー動画によると、シフトアップのリズムを追求した結果として10速ATこそが最適解、自社(というかアイシン)開発したとのことで、今のレクサスが考えるラグジュアリースポーツカーの世界観がこの1台に集約されていることは間違いありません。
頭の固い人間として一つ気になったのは、おそらくはこのLCについても室内スピーカーから調整音を混ぜているであろう点です。6月にLexus LC Into the Light – Nighttime Edit という
このPV動画がYouTubeで発表された際、真っ先に気になったのが偽音っぽい印象でした。BMWのi8に近い印象とも言えます。勘違いかもしれませんが、たぶん調整音でしょう。
i8は3気筒なので調整音は必要不可欠だったはずです。フル加速するたびに「3気筒ハイブリッドでこの世界観か」と不思議な気分にさせられました。面白い世界を見せてくれるし、こういうのもアリだなと感じました。M5の調整音についてもターボ化による先代V10NAからの落差をなくすという言い訳が立ちます。ただ、レクサスは今どき5リッターNAということで、手札に問題はありません。調整音なしでも良い音は達成できたのではないかとつい考えてしまいます。同じV8NAのGSFですでに調整音を使っているからこそ、このLCではそれに頼らず正真正銘の生の音で勝負できなかったのかと贅沢な疑問が浮かんできますが、何か意図があってのことなのでしょう。しれっと試乗してそのあたりも補足で書ける日がくればと考えています。
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