アルピナブルーのアルピナB10 3.2です。今でこそアルピナとBMWとではシリーズ名が綺麗に揃っていますが、昔は全く揃っていませんでした。3シリーズベースならB3やB6やB8、5シリーズベースならB7やB9やB10、そして7シリーズや8シリーズベースならB11にB12となっています。昔を知らなかった私はその時代のアルピナに遭遇すると戸惑ったりしたものです。
また、アルピナといえばアルピナブルー。何年か前にドラレコ通信本館の記事中で「特許でも取れるんじゃないか」と書きましたが、どうやら本当に特許を取っているのかなと思っています。アルピナブルーがpatentedとして言及されることがあるからです。それではと、グーグル特許検索で調べましたが出てきませんでした。これだけ素敵な色ですから特許でも不思議ではないのですが、さて真相は如何に。
ちなみにアルピナブルーの車を見ると、ベルリンブルーについて考えることがあります。葛飾北斎の活躍を支えた色です。美人画や役者絵など、江戸時代に花開いた浮世絵は青色を弱点としていました。青色には剣道着でお馴染みの藍を使っていたため、どうしても早々に退色するのです。そんなところへ、オランダ商人からもたらされたベルリンブルー。顔料ですから染料ほど退色も激しくなく、藍とは比較にならない鮮やかさです。当時の衝撃はいかほどだったのでしょうか。ベロ藍と呼ばれ、富嶽三十六景にもふんだんに使われました。そんなベルリンブルーは文字通り、奇しくもドイツ産。アルピナブルーが登場した当時も、衝撃的な色だったのでしょうか。想像は尽きないですが、アルピナの雑誌広告に富嶽三十六景を重ねたら面白そう、そんなことを考えつつの今日の一台、アルピナです。
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