テスラのモデルSのP85+です。どうやらもうモデルSの納車は始まっているようで、ディーラー店舗や試乗会場から縁遠いエリア(つまり辺鄙な生活道路)でもモデルSに遭遇するようになりました。画像のモデルSはP85+ですが、P85+の「+」というのはBMWで言うところの「Mスポーツパッケージ」で、P85グレードにスポーティな味付けを施したスポーティーバージョンとなります。バッテリー容量や馬力などの主要スペックはP85と変わりません。
モデルSについてはまさにこのP85+に試乗したことがあるのですが、加速感が尋常ではなかったです。少し前に試乗した4MaticのE63AMG Sよりも加速感の「感」は強かったです。アクセルをベタ踏みしてすぐに襲ってくる強烈な加速感に「あ、これはまずい」となりつつそのマズイ感を味わいながら加速し続けましたが、速度表示を見ても大した数字ではなく、隣で同乗していたテスラ社員の方に最大トルクを聞いても「60です」とのことで、「え、それだけ?」と拍子抜けでした。てっきりSL65のブラックシリーズ並に100くらいあるのかと思いましたし、少なくともE63AMG Sよりはあるのだろうと感じてしまいました。
このP85+と4MaticのE63AMG Sを比較すると面白いもので、最高出力も最大トルクも0-100km/h加速も最高速も全てE63のほうが上なのですが、実際に乗ってアクセルをベタ踏みさせたときの加速感に関してはモデルSのほうが強烈でした。よくたとえられているようですが、飛行機の離陸時に感じるトルク感です。といって、飛行機のようなゴゴゴゴ!!という音もなくましてやエンジン音もないため、慣れないうちはその非日常感がよけいに速さを強調するのかもしれません。もちろん、加速感に最も貢献しているのはモーターで、理論上1rpmからの最大トルクという、やはり非日常的なトルクカーブの影響が一番大きいと思います。ちなみに試乗時にメンテナンスについていくつかうかがったのですが、電気自動車特有の故障なりメンテナンス事項なんてあるものですかと聞いたところ、「敢えて挙げるならタイヤでしょうか」とのことでした。タイヤの減りが早いことが想定外だったと口にするロードスターオーナーの方々が珍しくないようです。おそらくはモデルSも同様になるのでしょう。試乗したP85+のタイヤを聞いたところ市販されているのと同じタイヤで、モデルS専用のタイヤはないとのことでしたが、モデルS用のタイヤがあっても面白いのかなと思いました。
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