くろがね四起です。こちらは日本自動車博物館で撮影した画像となります。いつもの街撮りスナップショットではありませんが、静岡県での復元プロジェクトがニュースになっていたので取り上げてみます。このくろがね四起はクロガネヨンキという名前ばかりが先行しているために、日本内燃機というメーカー名はついついおろそかになってしまいます。私などは当初「くろがね」がメーカー名で「四起」が車種名だと思っていました。というのも、次の画像をご覧ください。
このように日本自動車博物館では特別な展示をされていたものの、「日本内燃機」という言葉はどこにも登場していませんでした。「アメリカ(ジープ)より六年前に出来た四駆車 くろがね四起」や「くろがね四起 1941年型 エンジン 空冷V2OHV、1400cc、33PS ジープ(アメリカ)より6年早く作られた四輪駆動車」という立て看板があるのみです。この説明看板で私が「おっ」と感じたのは「”ものまね日本”と欧米諸国は言いたい処だが、この車は日本独自に製作、改良を重ねてジープ(アメリカ)より6年も早く完成し20世紀の名車となった」のくだりです。ジープには現在でもジープ・ラングラー・アンリミテッド・「ルビコン」だの「サハラ」だの、何かを想起させる名称が付けられています。もし世が世なら、現在のジープのポジションにこのくろがねが座っていたかもしれません。くろがね・アンリミテッド・ミッドウェーだとか、くろがねSRT8というタラレバも?
ちなみに、「くろがね四起」は「くろがねの四輪起動車」とでも言うべき通称で、正式名称は「九五式小型乗用車」となります。「九五式」の時点で旧日本軍っぽさがあらわになっていますが、実際その通り、軍用車両でした。この「●●式○○」という型番は、「皇紀年号の下2桁+式+機種名」という旧日本軍のルールに則った命名方法となります。西暦2014年は皇紀2674年で、くろがね四起が試作された西暦1935年が皇紀2595年となり、95式と相成ります。今日は大変マニアックな話になっているなと思いつつも、調べてみると何と、くろがね四起はガールズ&パンツァー(ガルパン)というアニメでおなじみになっているそうで…アニメあなどりがたし!
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