【BMW528i】【F10型5シリーズ試乗】

  1. BMW


 BMWの528iです。F10型の5シリーズになります。私はF10型については523iと523dしか試乗したことがありませんが、F15型の新型X5と同様に「運転が上手くなってる錯覚」を味わえました。こうまで続くともう本当に運転が上手くなっているということでも良さそうですが、これはひょっとするとBMWのインターフェイスのおかげなのかもしれません。BMWを離れて久しぶりにBMWに戻ってきてもすんなり運転できると言われるほど、BMWは世代を問わず根っこの部分で設計が変わらないとされています。どう考えてもボタンの数も種類も増えているしiDriveも誕生しているし、しかもiDriveはもう三世代目になっているのですが、非iDrive車で油圧パワステに乗っている私ですら確かに最初からすっと入っていけました。そして月並みな言葉ですが、5シリーズを試乗中は「思い通りのライントレース」というものも味わえました。たとえは悪いですが、それはiPhoneのようでした。
 私が初めてiPhoneを買ったとき、Web閲覧時に各種ホームページのリンクをクリックするたびに驚いていました。スマホ用サイトが用意されていないホームページでは、iPhoneの小さな画面内にPC用のままで小さく細かな文字が居並びます。リンクも小さな文字のまま所狭しとならんでメニューを形成しています。そんなギュウギュウ詰めのリンクの中からたった一つのリンクを狙って何となく親指、それも親指の腹を落としていくと、その狙ったリンクをちゃんとクリックしてくれるのです。画面をピンチアウトで拡大させることもなくできるので、これは一体どういうことなのかと思いました。まるでこちらの心を読んでいるのかというくらいに、狙い通りに射抜けます。今ではiPhoneからAndroidに鞍替えをしていますが、Androidで同じことをやるとまず間違いなく失敗します。もう失敗するのがわかっているので、狙ったリンクはピンチアウトで拡大してからクリックしています。もちろんAndroidにはAndroidの良さがあるのですが、iPhoneのあの心を読むような正確な操作感は今でも凄いものだと思っています。そして、5シリーズの試乗中に味わった思い通りのライントレースというのも、まさにこのiPhoneのような感じでした。こういう点での凄さは「感じ」とか「○○感」という表現しかできないのですが、スペック表には決して現れないけれども、それは本当に確かな価値です。
 ところで、画像の528iは明らかに標準のテールランプとは異なっていたので調べてみたところ、「ホワイト・ライン・テールライト」というオプションでした。まさかの純正です。しかも、このボディカラーはレア色の「ミラノベージュ」。ホワイトラインテールライトとミラノベージュの二つで1セットかと思えるほど、よく似合っている組み合わせです。私はただ出された組み合わせを「これ良いなぁ」と言うくらいしかできませんが、このような色の組み合わせを自らさくっと考え出せたら車選びは格段に楽しいことになるはずです。また一つ、楽しい宿題ができました。

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