オースチンイエローのM4です。M4のイメージカラーにもなっているボディカラーなので、各種媒体で見かける広報車両はおおむねこの色をしています。2013年の東京モーターショーに参考出展されていたM4コンセプトはこれに近いものの、もっとエキセントリックなスパイスが効いた黄色でした。私はその色に引きずられるようにオースチンイエローも黄色寄りの色であると認識していましたが、実際に遭遇してみると、限りなくゴールドに近いです。正確にはゴールデンでしょうか。ゴールドとゴールデンの違いを考え始めるときりがないのですが、ひとまず「黄金色」なオースチンイエローです。
そこで、重箱の隅をつつくようにオースチンイエローという色名の由来を考えてみます。BMWに限らずですが、スポーツカーメーカーのボディカラーはモータースポーツ由来であることが珍しくありません。BMWの場合、シルバーストーンはイギリスのシルバーストーンサーキットから、エストリルブルーはポルトガルのエストリルサーキット、イモラレッドはイタリアのイモラサーキット、モンテカルロブルーはF1モナコGP開催地モンテカルロ、メルボルンレッドはF1オーストラリアグランプリ開催地メルボルン、ヤスマリーナブルーはヤスマリーナサーキット、ヘレスブラックはヘレスサーキット、インテルラゴスブルーはインテルラゴスサーキット、サンマリノブルーはF1サンマリノGP、ルマンブルーは当然ル・マンと、調べている自分でも驚くほどこんなにあったのかというくらい、まだまだ書ききれません。そして、オースチンはどうなのかといえば、F1アメリカグランプリが開催されるサーキット・オブ・ジ・アメリカズの所在地となります。
そして、このM4は先代M3に比べるとフロント/リアのスポイラーが非常に凝った造形となっており、よく見るとドアミラーまでもが空力を意識したデザインとなっています。極めて空力コンシャスなはずのi8でもここまで追求したドアミラーにはなっていません。もっとも、凝った造形のほうが空力に優れているというわけでもないのでしょうが、それでも意味も無くこの形に辿り着いたわけでもないはずですし、空力にも色んな方向性があるということなのでしょう。と、いつものお手上げ状態で結びとなる、黄金色のM4です。
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