アウディのRS7です。このRS7に限らず、ドイツ車を中心にテールランプの凝った意匠が止まりません。この三、四年ほどのことだとは思いますが、凝っていなければならないかのように、凝りに凝ってきています。もちろんテールランプだけでなくヘッドライトも凝ったものになってはいるのですが、テールランプほどの勢いではないのかなと感じます。
以前ドラレコ通信の本サイトでBMWのi8を取り上げた際、量産車で世界初のレーザーヘッドライトを採用したi8について「このレーザーヘッドライトもやがて他社が追随して標準装備になる時代がやってくると思います」と書きました。その二ヶ月後、アウディが限定車のR8でレーザーヘッドライトを採用して追従したので、自分で書いておきながらもその通りになってちょっと驚いた記憶があります。ただ、ヘッドライトについてはその光源に大変革はあるものの、デザイン、意匠ということで考えればそこまで大きな飛躍はなく、もうある程度の到達点にやってきて踊り場にいるようにも思います。
5年6年前のドイツ車に目を遣ると、顔つきだけなら型落ちを感じさせないものは少なくありません。今でも十二分に通用する顔つきです。ただ、後ろ姿まで見てみると、テールランプの意匠が確実に型落ち感を醸していることが多いです。フェイスリフトやマイナーチェンジというのは「現行モデルを陳腐化させて買い換えを促進する」という経営学の基本があるので、本来であれば顔つきも同等に陳腐化されて見えないとおかしいところです。しかし、「やっぱり古いなぁ」と感じるのはもっぱらテールランプの意匠からとなります。デザイン部門の中でさらに独立してテールランプ専門デザインチームとかあるんじゃないかとも思えるくらいですが、ともかくも新規投入車のテールランプをチェックするのが楽しみでなりません。
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