キャデラックのCTS-Vです。このCTS-Vはニュルブルクリンクに持ち込まれてタイムや走りを磨くなど、ドイツ車をベンチマークとして開発されました。世界最強の4ドアセダンに殴り込みというわけです。なかでも、同じ4ドアFRであるメルセデス・ベンツのE63AMG、BMWのM5が明確にターゲットとされています。
私の運転人生のほとんどは4駆走行で占められているので、このCTS-Vのように564馬力の2トン近いFRで0-100km/h加速が3.9秒という車は、本当にそのパフォーマンスを発揮させて大丈夫なのだろうかと考えてしまいます。電子デバイスの塊で至れり尽くせりのサポートを受けているのでしょうが、おそらく大変微妙な均衡の上に成立している走りなのでしょう。私はほんの数日前、年季の入った愛車のエンジン始動後に4WDの警告表示が五分ほど消えなかったので、物凄く不安になりました。FRベースの4WDなので、4WDが機能していない警告というのは、ただのFRの状態になっていることを意味します。軽く2トン超えのSUVでFRなんて空恐ろしくなりますが、同時に、知らず知らず4WDに依存していた自分に気付きます。
E63AMGのFRは0-100km/hが4.2秒で、M5は4.3秒です。さらに俊足のE63AMG Sというのもありますが、E63AMG Sは4WDなので置いといて、M5のコンペティションパッケージでもやはり4.2秒です。4ドアFRのまま三秒台というのは、一線を越えかけている感じです。このCTS-Vの加速というのはX5Mのように、思い切り踏み込んでも必ずDSCが介入し、といって公道でDSCを切ってフル加速など怖くてできないしで、実質的に公道で安全にはじき出すのは不可能なスペックだったりするのでしょうか。そうではなく、もし安全に出せる3.9秒であるなら、是非一度フル加速させていただきたく、試乗に馳せ参じます!
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