ロールス・ロイスのレイスです。といっても、陸送中の姿ですが。レイスのスリーサイズは全長528cm×全高151cm×全幅195cmと、まさに巨躯と言えます。コーンズの陸走車に乗っかってる姿は、まるで大男が大男に負ぶさっているかのようです。それなのに、ロールス・ロイスとしては小ぶりなので、ニコルの公式ホームページでは「短いホイールベース」などと書かれています(レイスのホイールベースは311cmもあります!)。
レイスの運転席に座ったことがありますが(文字通りただ座っただけ)、他のロールス・ロイス同様にタコメーターが存在していませんでした。V型12気筒エンジンのツインターボで632馬力なのに、タコメーター不在です。内装のレザーも最高級と思しきレザー三種類が使われており、中でも印象深かったのが、センターコンソールに使われていたこの
チップドレザーです。「え、これ、レザー?」と凝視しつつ、指先で感触を楽しんでみました。確かにレザーでした。
レイスに限らず、ロールス・ロイスの内装はそのどれにもこだわり抜いた素材がおごられています。「おごる」という表現がぴったりです。都内にある車専門のとある革張りショップでは、ドア一枚を全面レザー張りにするだけで20万円以上かかります。レザーはアストン・マーティンと同じブリッジ・オブ・ウィアのものでも取り寄せ可能です。そんなショップの社長が言うには、「ロールス・ロイスの内装を見てたら、あんなの3千万円4千万円でもバーゲンプライスだよ」とのこと。内装の各所で職人の髄が極まっているのでしょう。内装は贅沢尽くしで、外装デザインは巨体のファストバックスタイル。唯一無二の存在感を欲しがる人にはうってつけなのかもしれません。
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