マツダのアテンザです。この色は「ソウルレッドプレミアムメタリック」と呼ばれる特別色の赤で、鮮やかに深みのある色をしています。私はつねづねボディの陰影を際立たせる色はシルバーかグレーのメタリックが一番だと考えていましたが、このソウルレッドも見ての通り陰影が凄く映える色です。困りました。メタリック系の赤でこれほど陰影を際立たせる色は他に心当たりがありません。もちろんボディ形状も影響しているのでしょうが、実に良い色です。
このソウルレッドはアテンザとアクセラとCX-5に設定されていますが、街で見かけるソウルレッドはもっぱらアテンザとアクセラになります。CX-5には同じ赤でも従来のジールレッドマイカが設定されているので、CX-5の赤は今でもほとんどがジールレッドのようです。ということは、今、ソウルレッドのCX-5を選んだなら、とても目を引く一台になること間違いなしです。このソウルレッドは恐らくですが、車に何一つ関心がない人にも「良い色だなー」と色だけで興味を引くことができると思います。お値段高めに設定されているのも頷ける色です。
ところでふと極論を思うに、この赤以外の黒や青なども全てこのような匠塗りにして、しかもソリッド系の色は廃止して全てプレミアムメタリックだけにしたらどうなるのでしょうか。一見すると大変高級感が増してブランドイメージをも底上げしそうです。ただ、それでもやはりソリッドも必要になることでしょう。たとえばソリッドで白といえば昔の商用車のイメージを持たれている方もいるかもしれませんし、そのほうがイメージしやすいことも確かです。くすんだ姿が妙に絵になるソリッドホワイトな商用車の姿はすぐ頭に浮かびます。しかし、現在のソリッドホワイトといえばBMWのアルピンホワイトのように、トップにクリア塗装がなされています。単色のソリッドなのでメタリックより非常にシャープな印象が味わえ、しかも白だとなおさらシャープさが増すので、世界的に人気なのも頷けます。世界的な塗料メーカーであるアクサルタ・コーティング・システムズ(旧デュポン)によると、2013年に世界で最も売れたボディカラーは白色で29%となっています。そしてこの白色のうち、76%がソリッドでした。いつの日か匠塗りのソウルホワイトプレミアムソリッドなる色がマツダから登場するかもしれないので、ここで期待表明しておきます。
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