輸血運搬車両になっているマツダのアクセラです。天井とグリルの赤色灯から察せられるように、この日本赤十字社の輸血車両も道路交通法39条に定められた「緊急自動車」に該当します。消防車や救急車と同じ扱いなのですが、赤色灯を備える車両としては随分と垢抜けた印象であることは否定できません。もちろん、緊急車両は野暮ったくあらねばならないということでもないのですが、そもそもスポーティーな緊急車両に遭遇したことがないので、とても真新しい印象を受けてしまいます。
この新型アクセラ自体は街でよく見かけますし、デミオに次いで遭遇率が高いマツダ車でもありますが、このように普段見慣れない環境で見ると、アクセラのスタイリングの良さを再認識させられます。これも一つの「視点を変えて見る」ということなのでしょうか。敢えてミスマッチな状況に置くということは、その車の別の一面、あるいは真の良さをあぶり出す一手段にもなり得るのでしょう。極端な話ですが、痛車にすることで初めて真価を発揮するデザインもどこかに存在しているかもしれません。
さて、画像のアクセラは広島で遭遇した一台ですが、広島市内はさすがに他にもマツダ車が多く走っていました。通常のマツダ車が多く走っているうえに、画像のアクセラ緊急車両やデミオの電気自動車も普通に走っていて、おまけに、
「MAZDA6」のタクシーがいるなど、マツダ尽くしです。このMAZDA6の運転手さんにうかがったところ、これはエンブレムチューンではなく逆輸入だそうです。しかも、「日本向けと仕様は一緒一緒!」と。仕様は一緒なのに逆輸入するところが、マツダ好きにして車好きな街の空気の一端に触れた気がしました。もっとも、マツダ好きにして車好きというよりは、マツダに乗っているから自然と車好きになっているのかもしれませんが。
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