メルセデス・ベンツW116の450SEL 6.9です。エンジン音なのか排気音なのかはわかりませんが、耳にしたときに「何この音、どの車!?」と思ってしまった一台です。マフラーをいじって無いものをさもあるかのように聞かせる作り物の音ではなく、何一つごまかしのない、真実そこに存在する肉厚な音でした。
W116の中でも450SEL 6.9というのは特別なモデルようです。メルセデス・ベンツにとって6.3という数字が特別な意味を持っていることは折に触れ知っていましたが、6.9にも特別なルーツがあるのではないか、そう思わずにはいられません。450SEL 6.9は馬力こそ300にも満たないですが、馬力だけでは計れない厳かさすら覚えます。
もっとも、300馬力にも満たないなどと現在の基準を物差しに書いていますが、1975年のデビュー当時を考えれば、やはり堂々たる数字に違いありません。結局は、さすがはSクラスの始祖だなということに。
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