BMWのM1です。これまでも
色んなところで
色んなM1を
見てはきましたが、冒頭のM1を見て初めて、ルーフに穴が8つ開いていることが気になりました。気になったところで何のために開いているのかはわからないのですが、M1のことなので、何らかのバランスを取るための穴なのでしょう。M1はグループ4仕様なら470馬力、グループ5仕様なら850馬力版が用意されていましたが、市販車のM1は277馬力のみで、これは当時のスーパーカー基準で考えても決してハイパワーな部類には入りません。むしろ、控えめな数字です。
私が普段お世話になっているディーラーの方は折に触れ、「車ってのは結局はバランスの問題、いくらパワーがあってもバランスが取れていないならマイナスにしかならない」「BMWはバランスが身上」ということを仰るのですが、それをBMWらしさの一つとするなら、源流はこのM1あたりにあるのでしょうか。
現行のF80型M3がまだ世に出ていない頃、次期M3として直6トリプルターボで500馬力近い予想図を描く自動車雑誌もありました。そのような雑誌の影響も受け、私も他の車好きの方々同様に勝手にスペック予想を立てて楽しんでいました。もちろん、直6トリプルターボで500馬力近辺のエンジンです。私以外も大体そのような予想を楽しんでいましたが、蓋を開けてみれば、「え、これだけ!?」という、何とも遠慮がちなパワーに落ち着いていました。しかし、よくよく他のスペックも見ていると、「ああ、本当にバランスで勝負できるんだな」と感じさせるものです。パワーばかり見がちな私は、BMWから控えめなパワーのMモデルが出るたびに、車のバランスとは何ぞやということを考えさせられます。走る・曲がる・止まるだけではなく、車両自体のバランス、車にまつわるあらゆる意味でのバランスが重要なのでしょう。と言いつつも、性懲りも無く600馬力オーバーのX5M/X6Mをを予想していたのですが、やはり外れました。次期Mモデルを真剣かつ正確に予想するためには、M1を見て精神統一する必要があるのかもしれません。
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