【パガーニのウアイラ】【値段が気にならない車】


 パガーニと言われて「確かほら、あの、ラフマニノフの」といった具合にパガーニとパガニーニを漠然と勘違いする人と、完璧の璧と絶壁の壁が同じ漢字だと勘違いしている人とどちらが少数派なのか、そんなことが気になりつつのパガーニのウアイラです。信号停車とともにリアのフラップ二枚がひょこっとせり上がったので、これはエアブレーキでもウィングでもなく、ただの放熱用でしょうか。
 ゾンダにせよウアイラにせよ、そのデザインを決めているのはオラチオ・パガーニ代表です。パガーニ氏がランボルギーニに九年間在籍していたことを知ったとき、ふと初代アウディTTをデザインしたフリーマン・トーマス氏のことが思い出されました。奥山清行さんのかつての同僚でもあります。そのトーマス氏による初代TTデザインは、TTとしてデビューする15年前に一度ポルシェで不採用になっていたデザインでした。奥山さんの著書によく登場する話なのでご存知の方も多いと思います。そのことを思い出すと、ひょっとしてゾンダやウアイラもランボルギーニで一度ボツになっていたデザイン案かも、なんてつい想像してしまいます。それくらい、フェラーリに横付けして「なんだ、フェラーリってずいぶん車っぽいデザインしてるな」というわけのわからない対抗ができそうなデザインをしています。内装とともに一貫して見事な耽美系とも言えますし、異星人風とも言えます。
 ところでこのウアイラが100台限定生産であったことをさっきまで知りませんでした。エンジン供給元であるAMGとの契約上の問題らしいのですが、BMWのV12エンジンを積んでいたマクラーレンF1同様、エンジンが他社製であっても何一つアイデンティティが左右されない感じが素晴らしいです。そして、「ピッコロ大魔王の触覚みたいなドアミラーは室内からアングル調整できるのだろうか」とか、「地を這うようなこのデザインでミッドタウンの駐車場に入れるのだろうか」など、割とどうでも良いことばかりが気になって仕方がないウアイラですが、なぜか価格は気になっていませんでした。今調べると、ヨーロッパなら1,198,000ユーロ(約1億5400万円)で北米では1,600,000ドル(約1億9400万円)となっています。ラ・フェラーリやP1その他一般的な限定生産高級車の場合には、そのお値段もキャラクター付けに一役買っている風です。しかし、パガーニの場合は値段でその手のリリースはされていません。もともと浮き世離れしている風体なので、そういう必要がないのでしょうか。

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