メルセデス・ベンツのC63AMGブラックシリーズです。ブラックシリーズのオプションにはマットブラック塗装があるので、画像のマットブラックはラッピングではなく純正塗装でしょうか。その他ブラックシリーズ特有のオプションが多数あるようですが、仮に細かなオプションが無かったとしても、菱形マフラーやブラックシリーズ専用AMGバッジを頼りに、後ろからでもノーマルAMGとの区別はつきそうです。もっとも、ワイドフェンダーのおかげで細かく見なくとも雰囲気の違いは一目瞭然ですが。
このブラックシリーズは通常のAMGモデルでは満足できない一部のコアな人たち向けのモデルであり、ブラックシリーズといえばワイドフェンダーというくらいに刺激の強いデザインとなっています。SL65のブラックシリーズだと「あ、フェンダーが走ってる!」と言いたいほどフェンダーの存在感が際立っているのですが、このC63のブラックシリーズのワイドフェンダーはやり過ぎ感がなく、これがベストバランスに思えてなりません。ノーマルのC63AMG(全幅179.5cm)から7.5cm拡大された全幅は187cmとなり、スリーサイズは477.5×187.0×141.0cmとなっています。
そして珠玉のV8NAエンジンであるM156は馬力517&トルク63.2にまで高められています。ノーマルのM156(馬力457&トルク61.2)と比べて排気量もボアもストロークも圧縮比も全く同一のままでこれだけ出力を向上させているわけですが、もちろんどうやっているのかはわかりません。ただ、ターボエンジンのように過給圧に手を加えるよりは遙かに手が込んだことをやっていそうです。そして過給圧といえば、後継となるW205型のC63AMGにはAMG GTにも使われるM178ターボエンジンが搭載されるようですが、たとえスペック上の数値はW204を上回っていたとしても、物足りなさを覚える人もいるかもしれません。馬力やトルク、トルクカーブ、パワーウエイトレシオがほぼ同じであっても、ダウンサイジングターボと大排気量の自然吸気エンジンとでは自然吸気のほうがトルク感が上と感じる人がいるからです。馬力、トルク、トルクカーブ、パワーウエイトレシオ以外にも何かトルク感に影響する要素があるのでしょうか。凄く不思議な話ですが、私はまだ身をもって体験していないので、何かチャンスがあればと常々考えています。
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