【スパイカーC8ラヴィオレット】【オランダ車】

  1. スパイカー


 スパイカーのC8ラヴィオレットです。かつて存在したオランダの自動車メーカー「スパイカー」と現在の「スパイカー・カーズ」は正確には別物であって、このC8はスパイカー・カーズに属する一台となります。ただ、スパイカー・カーズのホームページを見るとスパイカーとして売り出しているので、そこまで厳密に区別しなくても良いのかなと思っています。最近だと旧車販売でお馴染みSEiyaaで2300万円の価格で売り出されていました。また、アストンマーチンでおなじみアトランティック・カーズが移転した跡地にアトランティック商事がアトランティック・コレクションとしてC8を展示していたこともありました。たしか去年の秋口だったと記憶しています。その際、外観や内装を拝見させていただき写真もたくさん撮らせていただきましたが、画像のC8とはテールランプの細かな意匠やマフラーの前後位置などが違っているので、おそらく別の個体だと思われます。
 スパイカーの創業は1880年ということで、自動車史的に言うならカール・ベンツによる1885年の世界初ガソリン車「ベンツ・パテント・モートルヴァーゲン」すらまだこの世に誕生していない頃です。つまり、スパイカーは当初は馬車向けのコーチビルダーでした。代表作はゴールデンキャリッジ(Golden Carriage)と呼ばれる絢爛豪華な四輪馬車で、100年以上経った今でもオランダ王室御用達の一台となっています。そして、自動車メーカーとしてのスパイカーは1926年に早くも一旦消滅しています。後先考えずにと言うと失礼ですが、採算を重視せずに良い物を作って次に繋がる利益を回収できずに短命に終わる、いかにも当時の自動車業界によくありそうな顛末ですが、このスパイカーはさらにもう一つ二つ徒花的な輝きが感じられます。もちろん、非常に由緒あるメーカーに違いありません。ただ、自動車の歴史を紐解いてもそもそもオランダ発の出来事はほとんど見受けられません。それはオランダのお国柄と無関係ではないのかなと想像してしまいます。オランダ本土には山と呼べるようなものが存在せず、オランダ本土で最も高い地点は標高たったの322メートルです。このような地理的事情と自動車開発とを絡めるのも安直に過ぎますが、国土的な要因から自動車を開発しなければならないような切羽詰まった事情はなかったのかもしれません。また、第一次大戦で中立を維持したように、政治的な要因でもやはりドイツと違って国策として自動車を開発しなければならない状況にもなかったです。そんなオランダから、自動車の黎明期に「オランダ」という言葉をひっさげて出てくる僅かな事例がこのスパイカーです。世界初の六気筒ガソリンエンジン車を世に出したのがスパイカーなら、世界初の四輪駆動ガソリン車を作ったのもこのスパイカーです。ドイツ・フランス・イタリア・イギリス、そしてアメリカが中心となったスモールハンドレッドの百花繚乱とはまた違った輝きの一花という感じです。私はオランダのお国柄を体現したオランダ的デザインというものがどのようなものかわかりませんし、どのようにあるべきかということもさっぱりわかりませんが、このC8ラヴィオレットを見ているとたぶんこれが正解なんだろうと思ってしまいます。ゴールデンキャリッジとC8とでは点と点がしっかり繋がっているように感じられるからです。
 ちなみに、トミカのミニカーにこのスパイカーのC8があるようですが、トミカってそんなに本格的というかマニアックな車種もカバーしてたのかと驚きました。同時に、「そんなの出して通じるの!?」と心配になるほど、やはり一般向けとは言えないスパイカーです。スパイカー啓蒙活動の先頭に立つトミカに幸あらんことを。

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