ホンダの燃料電池車「クラリティFCV」のタクシー車両です。クラリティFCV(フューエル・セル車両)のタクシーは、私は都内の帝都自動車交通でしか見たことがありません。実際に乗ったことがある燃料電池車も、クラリティタクシーのみです。
私は普段のタクシー利用が少ないこともあり、いざ乗る機会が発生すると、できるだけ楽しもうとします。このクラリティのFCVタクシーについても、クルマ好き仲間と東京駅から国会までタクシー移動しなければならなかった際に敢えて選びました。「どうせならクラリティのタクシーに!」という流れです。私にとっては人生初の燃料電池車体験でした。そして、次にどこかでタクシーに乗ることになったら。またクラリティにも乗ってみたいと思った次第です。
クラリティFCVタクシーの静かさ
東京駅から国会までというわずかな距離なので、これをもってクラリティFCVの乗り心地の何たるかなど言えません。そしてもちろん、私がこれまで体験した車との比較しかできませんが、基本的には普通の電気自動車と変わるところは感じませんでした。遮音によって静粛性が高いということではなく、いわゆる「エンジン音が無いという意味での静かさ」です。
一般的なガソリンやディーゼル車よりはずっと静かでして、電気自動車比で言うならテスラのモデルSと同じくらいでしょうか。BWMの1シリーズを電気自動車にコンバージョンした非売車両ActiveE(アクティブ・イー)よりは遮音性も高かったです。もっとも、ActiveEは自他共に認める実験車両でしたが。
電気自動車の静かさと静粛性が高い車両との違い
「エンジン音が無いという意味での静かさ」ではなく、「遮音性も含めたトータルでの車内の静かさ」でいうなら、価格帯が全然違いますが合わせガラスのSクラスやメルセデス・マイバッハ、ましてやロールス・ロイスのごとき遮音金庫とは比べるまでもありませんでした。
2014年にたまたまゴーストの後席試乗をしたすぐ後にテスラでモデルSの試乗をしたのですが、「モデルSってうるさいんだな」と感じてしまったくらい、ゴーストの金庫感は異次元でした。ゴーストではショーファーの方にフル加速をしてもらい、モデルSでは自分でフル加速しましたが、加速すればするほど、「エンジン音が無いという意味での静かさ」と「遮音による静かさ」の違いがよくわかりました。
次もまたクラリティFCVタクシーに乗りたい理由
価格帯が相当に違う車両との比較をしてしまいましたが、次またタクシーに乗るなら、やはりクラリティのFCVを選びたいです。都内にあふれているクラウンコンフォートなどと比べると、クラリティFCVタクシーは明らかに品のある運転を意識しているからです。クラリティのFCVタクシーに乗って「こんなタクシーに乗らなきゃよかった」などと恥ずかしくなることなどきっとないことでしょう。私が東京駅から乗ったクラリティFCVのドライバーの方も、画像のFCVと同じく「優良運転者」の認定を受けていました。このクラリティFCVはタクシー会社内の誰でもハンドルを握らせてもらえる車ではないはずです。
一方、自車で都内をよく運転している方には周知のことですが、都内のタクシーは無理な運転が目立ちます。特に激戦区エリアともなると、真面目にタクシー乗務員をされている方々が可哀想になるくらい、酷い運転が目立ちます。ノーウィンカーでレーンチェンジなどもはや当たり前で、六本木交差点を左折待ち状態からノーウィンカー、左折中に急停止してお客を乗せる間もノーウィンカー&ノーハザード、そのまま走り出して一気に右側レーンまで2車線一気に移動するのもノーウィンカーというのが珍しくもないご時世です。クラリティタクシーのような優良運転は光ります。
私は都内で親戚の結婚式があったとき、披露宴を終えて実家から来ていた両親たちと一緒にタクシーでホテルまで移動しましたが、その時の東京無線タクシーの乱暴な運転は今でも忘れられません。あのようなタクシーに乗せてしまったことが、今でも恥ずかしく思えてきます、本当に。
クラリティFCVの中古車を探してみる
クラリティFCVはリース専用車両なので、私は中古車市場でまだ見たことがありません。同じ燃料電池車でも一般販売されているトヨタのMIRAIは20台近くが中古車市場に出ています。
リースといえば、マツダは2006年に水素ロータリーエンジン搭載のRX-8を、2009年には水素ハイブリッド車のプレマシーをリース限定で販売しましたが、やはりこれらがリース落ちで一般市場に出ているのを見たことがありません。電気自動車のデミオEVも2012年にリース限定販売しましたが、やはり中古車市場で見たことがありません。
念のために、カービュー(カーセンサー)で
・「リース 落ち」
で検索しても一件も存在していませんでした。
ということで、燃料電池車のクラリティFCVをご所望の方は、中古車ではなく新車を最寄りのホンダディーラーで!
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